2013年05月21日

【論文】ホッキョククジラへのシャチの攻撃

Occurrence of killer whale Orcinus orca rake marks on Eastern Canada-West Greenland bowhead whales Balaena mysticetus
Reinhart et al., in press
Polar Biology, doi:10.1007/s00300-013-1335-3

この研究では1986年と最近数年間のホッキョククジラの個体識別写真を比較して、体の傷がどれだけ増えているかを確かめています。その結果、ここ数年間のホッキョククジラの傷の数がずいぶんと増えていることがわかりました。また、傷はメス成体に特に多く、若い個体、特に仔クジラの傷はあまり多くないことがわかりました。この理由について、シャチによる攻撃がその原因であるとしています。本研究対象エリアのカナダ−グリーンランド間海域は北極の氷の減少やらなんやらでシャチの常駐率が上がっているようです。そのため、ホッキョククジラは何回もシャチに狙われて傷だらけになる、と。成体に傷が多いことから、逆に仔クジラはシャチによる攻撃に遭うと生き残ることができていないのだろうと推察されています。
posted by かめふじ at 09:57| Comment(0) | 論文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする