2024年01月31日

クジラに付着するフジツボたちについて

1月15日、南房総市にザトウクジラの漂着があった。関連機関との調整の結果、18日に外部計測調査を実施することになり、その際に付着生物採集をさせてもらうことになった。
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ザトウクジラといえばオニフジツボである。このオニフジツボは、わりと形が現生と変わらないものが中新世から化石で見つかっているだけでなく、大きくて硬いため化石にも残りやすく、メルカリやヤフオクで好事家が採集したオニフジツボ化石が売りに出されているのを見かけることもある(国産品は更新世のものが多いようだ)。僕も大学院生のとき、沖縄で台風のあとにサメの歯化石を探しに遊びに行ったときにオニフジツボ化石を拾ったことがある。
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↑台風のあとに海岸で拾ったオニフジツボ化石。洗い出されてきたものなので産出年代はわからないが、まぁたぶんそんな昔ではなく更新世とかだと思う。

今回は千葉県立博物館分館海の博物館でオニフジツボの生体展示という珍しい展示になり、好事家の間で話題になった。

残念ながら飼育記録は11日間で途絶えてしまったようだが、僕が思っていたよりも多くの方がこの珍しいフジツボに興味を持ち、博物館まで足を運んだようだ。この生態展示をした海博を含め、今回のザトウクジラ漂着でお世話になったみなさま、また現場でお話しした方々からいろいろオニフジツボに関する質問をいただいたので、あまり知られていない鯨類に特異的に付着するオニフジツボ類について、明らかになっていることをいくつか紹介しようと思う。

まず、よく聞かれるのはオニフジツボはどのようにクジラに付着しているのか?だ。この質問には2通りの問が含まれている。
1つ目は、どうやってクジラという基盤を探して付着するのか、という着底のタイミングに関するもの。
2つ目は、クジラに付着したあと、普通のフジツボみたいに接着剤みたいなのでくっついているのか?という質問だ。

1つ目の問いについては、正直よくわからない。2005年、千葉県千倉町に漂着したザトウクジラに付着するオニフジツボを採集し、生きたまま持ち帰った人がいる。電力中央研究所の野方さんだ。発電所は冷却水の配管中にフジツボが付着して流れを遮ってしまうため、このフジツボの付着メカニズムを研究するグループがある。このとき、生きたまま持ち帰ったオニフジツボから幼生が出てきたという。オニフジツボ幼生の貴重な飼育記録として、この成果は論文化されている(Nogata & Matsumura, 2006, Biol. Lett.)。この論文によると、水温が20〜25度あればオニフジツボのノープリウス幼生は順調に成長するが、15度くらいの低水温だと生残が悪いことが報告されている。また餌をばくばく食べて成長するノープリウス幼生は1期から6期まで脱皮を繰り返して成長するが、そのあとは採餌することなく付着基盤を探すだけのキプリス幼生に変態する。このキプリス幼生がいつまで経っても着底しないのだが、クジラの肉片をシャーレに入れてやったら途端にガラスシャーレに着底してフジツボになったという。付着基盤は肉片でなくてもいいらしく、クジラの肉片から出るなんらかのケミカルシグナルをキャッチして「クジラがいるぞ!つかなきゃ!」とトリガーになってガラスシャーレに付着したようだ。一方、宿主であるザトウクジラは餌の豊富なベーリング海など北太平洋からはるばる大回遊してやってきた沖縄や小笠原などの亜熱帯海域でザトウクジラは繁殖期を迎える。これらのことから推察されるのは、繁殖域にザトウクジラが集まってきて付着基盤がたくさんいるタイミングでおそらくオニフジツボも幼生を放出し、繁殖しているのではないかということだ。なので、一頭のザトウクジラに付着するオニフジツボ集団は、クジラの親子感染のような形で付着しているのではなく、繁殖海域に放出された複数の親由来のオニフジツボ集団で、同じクジラに付着しているオニフジツボ同士だからといって類縁関係にあるわけでもないだろうということは言えそうだ。

2つ目の問いについては、普通のフジツボのような水中接着剤で付着しているわけではないようだ、という回答になる。ここに示したのはオニフジツボの断面標本である(Seilacher, 2005より)。白い石灰質の殻の中に黒い組織が詰まっているのが見えるだろう。この黒い部分はオニフジツボ由来の組織ではなく、宿主であるザトウクジラの皮膚だ。
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オニフジツボは着底するとクジラの皮膚を掴むような感じで石灰質の殻を形成する。成長するに従ってフジツボの下方向に新しい殻を作っていく。その成長の過程で、本来垢として落ちていくであろうクジラの表皮を巻き込んでいく。オニフジツボ断面の上の方に残る皮膚は、着底直後に表皮だった部分だ。フジツボの外のクジラ表皮は垢として剥がれて落ち、下から新しい皮膚が生産されていく。そのため、オニフジツボはクジラの表皮・肉を巻き込む形でガッチリと食い込んでおり、普通のフジツボのようにハンマーやタガネで叩けば落ちるというわけではなくクジラの表皮ごとナイフなどで切り出す必要がある。そのため、ウミガメからカメフジツボを採集するのとはわけが違って、生きたクジラからのオニフジツボ採集はあまり現実味がない。この付着様式については Seilacher (2005) に美しいスケッチでわかりやすく示されているので、興味があれば是非図だけでもご覧いただきたい。

他にもこんな質問も多くいただく。クジラに付くフジツボはそのへんで見かけるフジツボとは違うのか?
これは「違う」と明確に回答できる。クジラに付着するフジツボは僕が調べた限り、クジラ以外からは記録がない。魚類、アザラシなどの鰭脚類、ウミガメなどなど、大型の海棲生物はいろいろいるが、鯨類以外に記録はない。
鯨類に付着するフジツボ類は、オニフジツボ Coronula diadema、ヒラタオニフジツボ Coronula reginae、ハイザラフジツボ、Cryptolepas rhachianecti、エボシフジツボ Xenobalanus globicipitis、和名なし Cetopirus complenatus、和名なし Tubicinella majorの6種が知られている(化石種除く)。このうち4種は日本で採集できたが、和名のない2種についてはまだその機会がない。これらのフジツボ類については博士論文の一部として、遺伝子の塩基配列情報を用いた分子系統解析をした。その結果、まるでフジツボらしさのないエボシフジツボなんてものまでいるのだけど、これらの鯨類から採集されるフジツボ類は、ウミガメに付着するフジツボ類から派生した単系統のグループであることが明らかになっている (Hayashi et al., 2013, Mol. Phylogenet. Evol.)。この系統樹に化石記録の年代制約を与えた分岐年代推定では、このクジラに付着するグループはだいたい中新世に分岐したグループで、これは化石記録とも整合性のある結果となっている。

また、フジツボがクジラに付着することでどのようなメリットがあるのか?という質問も多くいただく。本来フジツボ類は三角形の殻の中に4枚の蓋板を持っている。これは、潮間帯であれば干潮時の乾燥から身を守るため、またヒザラガイやらカニやらとやってくる捕食者から身を守るためだ。
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↑フジツボ界のモデル生物、タテジマフジツボ Amphibalanus amphitrite。
これについてはウミガメに付着するカメフジツボ類も同じ傾向があるのだけど、クジラに付着するオニフジツボではこの蓋板の構造がとても貧弱で、まったく防御しようという気迫が感じられない。これはおそらく、ウミガメやクジラの上についている限り捕食者がやってくることはないし、また海から出ることもないので乾燥から身を守る必要もないため退化していったのだろうと考えられている。
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↑ウミガメに付着するカメフジツボ Chelonibia testudinaria。一応4枚の蓋板はあるけどほとんどが膜になってて防御力が極端に低そう。
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↑ザトウクジラに付着するオニフジツボ Coronula diadema と コククジラに特異的に付着するハイザラフジツボ Cryptolepas rhachianecti。
ハイザラフジツボはだいぶやる気がないなりにもまだギリギリ蓋板を4枚維持しているが、今回のザトウクジラに付着するオニフジツボはそのうち2枚が退化して消失している。さらにエボシフジツボなどは石灰質の4枚の殻は完全に退化して失われている。
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↑エボシフジツボ Xenobalanus globicipitis。スジエボシっぽさすら感じさせる本体がカメフジツボやオニフジツボの開口部にある膜の部分で、フジツボ本体はそこに収納されている。石灰質の蓋板は4枚とも消失し、フジツボ本来の殻は根元に残っているだけだ。
このように、フジツボ的にはウミガメやクジラに特異的に付着することで、捕食者や乾燥から身を守る必要がなくなった、というメリットがあるのだと考えられている。

一方で、フジツボに付着されるクジラにはなにかメリットがあるのか?という質問も当然出てくる。これについては2008年に発表された論文である仮説が提唱されている(Ford & Reeves, 2008, Mamm. Rev.)。この論文は、フジツボが付着する鯨類はザトウクジラやコククジラ、セミクジラといったずんぐりむっくりして泳ぐのが遅いものが多い一方、スレンダーな体に大きな尾びれを持ち、体を大きく振って速く泳ぐことができるナガスクジラやシロナガスクジラ、イワシクジラなどにはあまりフジツボが見られないことを指摘している。これらのことから、海洋生態系の最上位捕食者であるシャチに対して、泳ぐのが速い種類は逃げて身を守るしずんぐりむっくりして泳ぐのが遅い種はこのかたいオニフジツボを付けてシャチをぶんなぐって反撃しているのだ、という内容だ。コククジラに付くハイザラフジツボも、そのフジツボがたくさんついている側をシールドにしてシャチの攻撃から身を守っているという「ホントかよ」的な考察がされている。一応フォローしておくが、この論文は思いつきを言ってみただけではなく、実際にオニフジツボでシャチに反撃している例などの記録を集めてリストしている。また、論文とは関係ないものの、以前小笠原でホエールウォッチングの方に「オス同士がオニフジツボぶつけあって血まみれになってケンカしている」というハナシを聞いたことがある。どうやらザトウクジラは体に固いナックルのようなものが装着されているのを自覚して、それを積極的に闘争に使っているようだ。

あと、飼育にあたって重要なのはオニフジツボが何を食べているのか?という点だ。今回、県博で採集した標本の一部を譲っていただくことができ、その際に飼育中のオニフジツボを見ながらそんな質問を受けた。ぶっちゃけわかんない。
ただ、僕的に考えているのは、普通のフジツボとは違うモノも食べているのではないかということだ。フジツボ類一般は net feeder と呼ばれ、本来エビカニが移動に利用する脚を逆立ちして広げることで、そこにひっかかる海中の懸濁物を食べているとされる。そのため、蔓脚はわりと細く長い構造をしているが、オニフジツボやハイザラフジツボはやたらとこの蔓脚が太く短く頑健な構造をしている。
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↑カメフジツボとオニフジツボがそれぞれ蔓脚を広げる様子。オニフジツボはとても net feeder と呼べるような脚ではなさそうに見える。
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↑両種の蔓脚をスケッチに起こしたもの。カメフジツボの蔓脚はそこらへんにいる一般的なフジツボとあまり変わらないが、オニフジツボの蔓脚はやたら太く短い。これは同じく鯨類に特異的に付着するハイザラフジツボ、エボシフジツボも同様だ(Hayashi, 2012, JMBA)。

フジツボ類の蔓脚については、波浪の激しいところに付着する個体と内海の穏やかな環境に付着する個体では同種でも蔓脚の長さ・太さが可塑的に異なることが知られている(Marchinko & Palmer, 2003, Zoology)。クジラの体表面に付着するということはそれなりに強い水流を受けることだろう。そのために太く短い蔓脚を持つようになったのではないか。また、これは完全に妄想だけど、ザトウクジラたちが餌場とする北太平洋などの寒冷な海域ではオキアミなどのプランクトンを食べているという。普通のフジツボではオキアミなんか食べられないだろうけど、オニフジツボたちの太く短い蔓脚ならオキアミくらいなら捕まえて食べてしまえるのではないだろうか。

というわけでオニフジツボの生活史について、いくつかの研究例を通して紹介してみた。今回、海博でオニフジツボの生体飼育展示という非常に珍しい展示があったわけだが、残念ながら2週間に届かないくらいで飼育は終わってしまった。たぶんだけど、オニフジツボ長期飼育の困難さには2つの要因がある。1つはオニフジツボの付着メカニズムによるものだ。先述の通り、オニフジツボはクジラの皮膚に食い込んで付着している。そのため、どうしても水槽内にクジラの皮膚は残ってしまう。死んでしまったクジラの皮膚はあとは腐る一方なので、水槽の水をものすごい速さで汚していく。

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↑2005年、東京湾に迷い込んで死んでしまったコククジラに付着するハイザラフジツボ(当時和名なし)を沼と二人で飼おうとした結果。一晩で信じられないほど水が汚れる。もう20年近く前のハナシなので詳細は覚えてないが、たぶん3日も持たずに全滅したと思う。

クジラの脂で水質の悪化し、フジツボが弱ってしまうのが最も大きな要因だろう。今回、海博では開館時間は展示水槽内で、閉館後はバックヤードのかけ流し水槽に入れてキープしていたのだけど、やはり半日を水槽で過ごすことによるダメージが大きいのだろうと思う。もう1点は何食ってるかわからないというところだ。アルテミアを水槽に入れてやるとオニフジツボの動きが少し活発になるとのことだったが、あの太く頑健な蔓脚は他のフジツボ類のようにアルテミアをきちんとキャッチできるのだろうか。餌がわからないので弱っていく、というのも飼育の難しさの一つかもしれない。ただ長生きさせるだけなら水温を落としてやれば代謝が落ちるので長生きはするだろうが、そうすると動きもしなくなるので生体展示の意味もあまりない。

ついでにオニフジツボが付いていなかったザトウクジラのハナシを思い出したのでここに紹介したい。もう10年以上前のことだが、正月早々にザトウクジラが小田原に漂着したことがあった。
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このときは正月休み中で自治体と調整がつかず、結局解剖には参加できなかったのだけど、現場で簡単な外部計測だけはすることができた。この個体はこれまで見た中でも最も小さい個体で、6.87mだった。生まれたばかりというわけでもないだろうが、生後半年以内程度ではないだろうか。本来2〜3月に亜熱帯海域で繁殖するはずのザトウクジラが、こんな時期にこんなサイズで漂着するなんてことは考えにくい。しかし、これも付着生物を見ることである程度整合性のある解釈ができる。この個体には1つもオニフジツボが付いていなかったのだ。漂着死体の多くは死後時間が経過していて、表皮が落ちてフジツボが残っていないということもあるが、この個体はとてもきれいで表皮の脱落もなかった。僕が見てついていなかったのだから、本当に間違いなく1つもオニフジツボの付着はなかった。先ほども紹介した通り、オニフジツボは水温20度くらいはないと生残が悪い。そのため、ベーリングのような寒い海域で新たに付着することはないだろう。生後半年程度と思われるこの7m程度の小さなザトウクジラは、おそらく出産時期が遅れて7〜8月に餌場である北太平洋で生まれてしまったイレギュラーな個体なのではないか。そして、まだ体もできていない状態で亜熱帯海域を目指す途中、目的地に着く前に母親とはぐれて死んでしまった。オニフジツボが1つも付着していないということは、この個体がこれまで一度も温暖な亜熱帯海域を体験していないことを示していると考えることができるのだ。付着生物なんか研究して何になるの、とはよく言われるが、こんな風に付着生物を通して初めて見えるクジラの生活史というものもある。

実際、太平洋の反対側では40年以上前にコククジラに付着するハイザラフジツボの酸素同位体を見ることで経験水温を推定し、その結果が宿主であるコククジラたちの回遊ルートとおおよそ一致するという研究が発表されている(Killingley, 1980, Science)。また、Bianucci et al. 2006では、現在ザトウクジラがいるわけでもない地中海(偶発的に見られることはあるらしい)からオニフジツボの化石が産出したことから、過去にはザトウクジラが地中海を繁殖海域としていたのではないかと議論している。
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↑Bianucci et al., 2006より、現生ザトウクジラ個体群の採餌海域・繁殖海域の回遊ルートおよびオニフジツボ化石産出記録

同様に、台湾や日本から産出したオニフジツボ化石標本から、過去にもザトウクジラが回遊していたのだろうという研究のほか(Buckeridge et al. 2019, Zoo. Stud.)、現生・化石のオニフジツボに含まれる酸素同位体から過去のクジラたちの回遊ルートを推定するという成果も発表されている (Collareta et al., 2018, Neues Jahrb Geol Palaontol Abh; Taylor et al. 2019, PNAS)。このように、化石にも残りやすく頑丈なオニフジツボは過去のクジラの生活史解明にも活用されている。

オニフジツボはその大きさから食べられるのではないか、という質問もいただいた。実際、江戸時代に編纂されたクジラ調理本「勇魚取絵詞」(小山田, 1829)では、
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虱 (クジラジラミ)
虱は鈴虫ほどにして黄黒也。
蜘の足短くして平み付たるがごとし。
背美鯨の茶臼山、目の上、
座頭鯨の鰭尾羽毛陰門の間に付也。
是は食用にせず。

牡蠣 (ミミエボシ)
牡蠣長さ三、四寸、上皮和らかにして臼桃色也。
食用によし。
背美鯨に所々白章有は皆牡蠣の付たる也。

瀬 (オニフジツボ)
瀬は小猪口ほど有。磯に有ものと同じ。
五、六角にして上皮堅く色白し。
身は食ふべし。是も牡蠣と同様に付たり。

と、当時の人たちがクジラの付着生物まで食用として利用していたことが記録されている。
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そこで、2011年に熱海で大量に採集できたオニフジツボのうち1個体を塩ゆでにしてみたのだけど、殻の大きさのわりにほとんどがクジラの表皮を掴むための構造で、フジツボ自体はたいした大きさがない。
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また、先述の通り蓋板が非常に貧弱なので、これを動かすための筋肉もない(食用にされるフジツボ類(ミネフジツボやピコロコなど)はこの筋肉を食べる)。そのため、食べるところがフジツボ本体しかなく、一緒にこれを食べた後輩の言葉を借りれば「カニの一番不味いところの味がする」というものであった。
ちなみに、この江戸時代の本草学資料に残るクジラとフジツボの記録についても一応査読付き論文として発表しているので(Hayashi, 2014, Ecol. Indic.)、もし興味がある方がいればPDFヨコセmailを送ってください。


最後に、僕が把握している限りのオニフジツボの採集に関する注意点を少々。
鯨類の死体はデカい。そのため、ウミガメの死体のように個人でがんばって砂浜に穴を掘って埋めて処分するというようなことはあまり現実的でない。だいたい、漂着してしまった自治体が対応して処分することになる。この中で、日本鯨類研究所が実施する寄鯨調査事業というものがある。
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この事業を利用すると、いきなり漂着されて困ってしまう自治体にも適切な処理方法を指導してもらえるというわけだ。ただ、この寄鯨調査事業では、調査項目に「外形写真等形態情報」が含まれている。先述の通り、オニフジツボはクジラの皮膚に深く埋まっているため、採取すると外観が変わってしまう。そうすると、適切なデータが得られず調査が不十分なものとなってしまうため、寄鯨調査事業を自治体が利用できなくなってしまう可能性がある。また、「水産庁 鯨類座礁対処マニュアル(令和4年度改訂版)」に以下の通り注意事項が記されている。

エ 鯨体及び残滓の処理
@ 鯨体の一部を利用した場合 鯨体の一部を学術利用、食用利用、事業活動の用に供する目的で利用した場合には、当該利用者が当該鯨体の残滓を自らの責任において適正に処理しなければならない。したがって、座礁対処責任者は利用者に対し、適切な指導と調整を行うこととする。また、当該鯨体の残滓が多量となる場合には、市町村長は、利用者に対し、当該鯨体の残滓の減量に関する計画の作成、当該鯨体の残滓を運搬すべき場所及びその運搬の方法その他必要な事項を指示することができる。

許可なく勝手にフジツボを採集してしまうと「自らの責任において適正に処理しなければならない当該利用者」になってしまう。どう考えてもこんな大物を個人で処分するのは不可能であるため、関連研究機関との調整を経てから採集した方がいいだろう。今回、ツイッターで見かけた初期の漂着死体には多くのオニフジツボが付着していたが、実際に調査が行われた18日にはほとんど採取されたあとだった。この事前に採取されたものの一部は生態展示された海博と、地元に住む科博のボランティアの方による採集だったのだけど、それだけで採れる量ではなかったように推察される。おそらく見学の方がこうしたマニュアルを知らずに採集していったのだろうと思うのだが、このようなリスクがあることは知っておいた方がよいと思うので最後に紹介した。

そんなわけでこれまでに発表されたオニフジツボに関する情報を紹介したわけだが、今回採集させてもらったオニフジツボも現在準備中のいくつかの論文で使わせてもらおうと思っている。少なくともそのうち1本は今年中には投稿して受理までもっていきたいなぁ…と思っている。

参考文献
・Bianucci G, Landini W, Buckeridge J (2006) Whale barnacles and Neogene cetacean migration routes. New Zealand Journal of Geology and Geophysics, 49(1), 115-120.
・Buckeridge JS, Chan BKK, Lin JP (2019) Paleontological studies of whale barnacles in Taiwan reveal new cetacean migration routes in the western Pacific since the Miocene. Zoological Studies, 58.
・Collareta A, Regattieri E, Zanchetta G, Lambert O, Catanzariti R, Bosselaers M, Covelo P, Varola A, Bianucci G (2018) New insights on ancient cetacean movement patterns from oxygen-isotope analyses of a Mediterranean Pleistocene whale barnacle. Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie, 288(2), 143-159.
・Ford JKB, Reeves RR (2008) Fight or flight: antipredator strategies of baleen whales. Mammal Review 38, 50-86.
・Hayashi R (2012) Atlas of the barnacles on marine vertebrates in Japanese waters including taxonomic review of superfamily Coronuloidea (Cirripedia: Thoracica). Journal of the Marine Biological Association of the United Kingdom, 92(1), 107-127.
・Hayashi R (2014) Past biodiversity: historical Japanese illustrations document the distribution of whales and their epibiotic barnacles. Ecological Indicators, 45, 687-691.
・Hayashi R, Chan BKK, Simon-Blecher N, Watanabe H, Guy-Haim T, Yonezawa T, Levy Y, Shuto T, Achituv Y (2013) Phylogenetic position and evolutionary history of the turtle and whale barnacles (Cirripedia: Balanomorpha: Coronuloidea). Molecular Phylogenetics and Evolution, 67(1), 9-14.
・Killingley JS (1980) Migrations of California gray whales tracked by oxygen-18 variations in their epizoic barnacles. Science, 207(4432), 759-760.
・Marchinko KB, Palmer AR (2003) Feeding in flow extremes: dependence of cirrus form on wave-exposure in four barnacle species. Zoology, 106(2), 127-141.
・Nogata Y, Matsumura K (2006) Larval development and settlement of a whale barnacle. Biology Letters 2, 92-93.
・Seilacher A (2005) Whale barnacles: exaptational access to a forbidden paradise. Paleobiology, 31(2_Suppl), 27-35.
・Taylor LD, O’Dea A, Bralower TJ, Finnegan S (2019) Isotopes from fossil coronulid barnacle shells record evidence of migration in multiple Pleistocene whale populations. Proceedings of the National Academy of Sciences, 116(15), 7377-7381.
posted by かめふじ at 23:36| Comment(1) | 漫録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年06月04日

ドラクエウォーク引退から二ヶ月が経過した

ドラクエウォーク正式リリースの2019年9月12日、特に始めるつもりもなかったが職場でお茶を飲んでいるときに事務の同僚に「やろうよ」と言われて始めた。ランニングやウォーキングのモチベ維持にこりゃいいや、と続けていたのだが、およそ3年半にあたる1300日ほどが経過したところで辞めた。全員全上級職LV70、全特級職LV30、各メンバー特級職LV50一つずつ、という程度まで育てたので、そこそこのヘビーユーザーだったのではないかと思う。

まぁ育てゲーである程度まで来てしまったらそんなもんかもしれないのだが、特級職のLV40を超えたあたりからはもう1つレベルを上げるのに一週間とかかかるようになって、本当にただの作業になってしまって面白くなくなってしまった。少しずつ強くはなっているし、強化にはレベル上げそのものよりも強いこころをゲットできるかどうかが要因になっているのでレベルはどうでもいいのだけど、そうするとそのどうでもいいレベルのためにあとどれくらいやらねばならんのだという徒労感が上回るようになった。これは特級職実装前の上級職の時点でそう感じ始めていた。

あと、他のゲームをやらないのでソシャゲ界隈におけるガチャの確率がよくわからないのだけど、体感でいうとせっかく貯めてガチャを回してもほぼゴミ装備しか出てこなくて、☆5武器が出てくることが本当に少なかった。まぁ☆5武器は欲しいなら課金しろ、ということなのかもしれないが、それなりに毎日歩いているのにああもゴミ装備ばかり配られるとやる気を失うというところはある。この体感は初期からあったが、上級職レベル50を超えたあたりからガクンと落ちるロクにレベルも上がらない日々の中で同じ確率でゴミ武器ばかり配られるというのは非常に萎えるものだった(それにしたって3年半も続けてしまったが)。

そして、ゲームを起動させていることによる地味な脳キャパの消費だ。ウォークモードと言って、ポケットに入れて放っておけば勝手に戦闘してくれてレベルが上がるシステムもあるけど、それでも動いているゲームがポケットに入っている状態は脳内の3〜5%はそっちに意識が持っていかれてたと思う。こんな状態では虫採りも集中できないし、子供と散歩していても子供に100%の注意がいかないというのは危険であり、かつ勿体ないことだと思うに至った(遅い)。特に昨年末、学会でひさしぶりに沖縄に行った際に「やんばるにいるのにやんばるに100%集中できていない」と感じたのは大きかった。せっかくのフィールドでこんなゲームに数%でも意識を持っていかれるのは害悪以外でも何物でもないと思えるようになり、そこからウォーク引退を本格的に検討し始めた。結局実際に辞めたのはその3〜4か月後になるのだけど、きっちり引退の決意、そして同様のゲームを今後始めることはないだろうと思えるようになったことはよかった。

もう辞めようかと思ったタイミングは以前にも一度あった。カジノ実装のときだ。正直スロット回して放置するしかないし、なぜドラクエでマージャンがミニゲームとして出現するのか本当に意味がわからなかった。しかし、まぁマージャンはルールも知らんし、放置プレイが一つ増えただけで寝る前にオートにしておけばいいやと流してしまった。あれは本当に時間と電池のムダだった。

そんなわけでここまで続けて得られたデータをここで止めてしまうのは勿体ない、という惰性で3年半も続けてしまったが、新年度となる4月で辞めようと思いたち、以来ゲームを日常的に起動させないようにした。最初は気になったけど、1週間も経つと「もうヘビーユーザー勢には追い付けないしどうでもいいや」と思えるようになり、その後ドラクエウォークを起動させることはほぼなくなった。

引退後のこの2ヶ月でどう変わったか、というと、まぁあんまり変わらないのだけどバックグラウンドノイズのように常に脳内キャパを一定量占めていたドラクエウォークが消滅したことで、子供や周囲の環境により意識がいくようになった。そして、今まさに進行中の呪術士の勉強もこのノイズが消えたことによるキャパの復活によるところが大きいのではないかと思っている。あと、スマホの電池が切れなくなった。正直もっと早く辞めるべきだったと思っている。
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2023年04月08日

90000番台の居場所

生態学会2023でモアイのメンターとして迷える若手研究者に何かハナシをせよ、という依頼があり、「90000番台の居場所」というハナシをしました。

学振DCに申請もできず奨学金でギリギリの院生生活を続け、D3で終了することができなくなると、奨学金さえ切られてしまい事実上学位取得に最低限必要な金さえ払えないという状態になります。そうなるとバイトで学費を稼ぎ…という負のスパイラルに陥り、研究に使える時間は半減し、論文を書くどころではなくなります。バイトやらなんやらで凌ぎつつなんとかD6で学位はとれたとしましょう。そこで爆誕するのはなんとか学位は得たものの、同年修了者の中では無駄に年齢が高く業績も学位条件をギリギリ満たしただけの高齢無職です。この状態からどうやって研究者として生き延びるか?日雇い制研究支援職員などを経てなんとか研究生活をギリギリ続けていてもどこかで限界は来ます。その際のrefugiaとして知っておいてほしいのが「90000番台の居場所」です。

科研費応募に必要な機関番号一覧、普通にアカデミック機関で生き残れている優秀な研究者たちは自分の大学の番号さえ確認できればいいので見たこともないと思いますが、このリストを一番下まで見ていくと、90000番台には民間企業でありながら科研費申請資格のある機関がリストされているのです。
https://www-kaken.jsps.go.jp/kaken1/kikanList.do

ここにリストされている企業は基礎科学研究にまだ理解のあるところだと言えるでしょう。実際に僕もこのリストの中にある機関で科研費に応募して採択もされました。というわけで、研究者として生きる道は大学の中だけにしかないというわけでもないんだよ、という90000番台のおハナシでした。ちなみに、研究者裏ライフハック的であまり愉快なハナシではありませんが、機関番号がある機関に所属して、機関が研究者番号を発行してくれれば博士の学位がなくても科研費に応募することはできます。研究者番号さえ発行されれば修士すらなくても制度上応募することは可能です(大学にも博士号なし教員が未だに存在しますし…)。

あとこういう本もあるので、こういう道も考えている方には是非読んでほしいと思います。
丸山 宏著『新 企業の研究者をめざす皆さんへ』
http://kamefuji-lab.seesaa.net/article/472943274.html
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2022年12月11日

【緩募】進化生物学者たちとビーグル号で旅に出よう!【2/12(SUN)】

こんなものを見つけてしまいました。

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アークライト 種の起源 ボードゲーム 第2版 完全日本語版 (2-4人用 45-80分 9才以上向け) ボードゲーム

フジツボ研究者としてダーウィン関連の資料ということならば、とつい購入してしまったものの、ボードゲームの知識がなくかめふじ亭フジツボ部屋のインテリアと化していたのですが、近所に住むボードゲームにも知識のある進化生物学者 守野孔明博士、また洋書の翻訳にも力を入れている気鋭の進化発生学者 鈴木大地博士に声をかけてみたところ、ITF大学のリフレッシュルームを借りてみんなでやりましょうと賛同を得ることができました。

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僕は進化生物学者というわけでもないのですが、フジツボ研究者なのでダーウィン関連資料はそこそこ揃えております。

というわけで、進化生物学者たちと一緒にビーグル号に乗ってガラパゴスの旅に出ませんか?というメンバー募集の告知です。ゲームは2〜4名ですが、せっかくなので進化に興味をお持ちの方も一緒に種の起源ボードゲームを楽しみましょう。進化生物学者たちによる圧倒的な雑学を聞くことができるはずです。

会場はつくば市、開催日はチャールズ・ダーウィンの誕生日である2月12日の日曜日を予定しています。
大学のリフレッシュルームはなかなか大きな部屋のようですので、10人程度は入れると思います。ご興味をお持ちの方はtwitterで @kamefuji宛にDMかリプライでお知らせください。よろしくお願いいたします。
posted by かめふじ at 22:18| Comment(0) | 漫録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年09月19日

取材は無報酬などという原則は存在しない:ある研究者の取材対応の事例

こんなツイが炎上している。


最近、いくつかのメディアの取材に対応・協力した事例があったので、N=2ではあるが個人的体験をここに放流しておく。

先日、友人から「ある出版社で作成中の図鑑のチェックを依頼されているのだが、フジツボの写真・説明について合ってるかどうか確認してほしい」という連絡があった。フジツボの中でも写真に写っていた分類群はパッと見で種まで落とすのはけっこうムズくて、正直蓋板を外してその形を見たいところではあるのだけど、まぁ明らかにそれっぽくない種名が書かれていて、しかも1種じゃなく複数種混じっているっぽい写真だった。明らかにこれ違うよな…と思いつつ念のため沼にも見せて「これ違うよな」と確認し、「こんなクソ写真を図鑑に載せるくらいならこっち使え」と自前のフジツボ写真を友人に送ったところ、出版社から写真の使用料をいただけるという連絡が来た。出版社からは「いくらで使わせてほしい」という連絡ではなく、見積もりをくれ、との連絡だった。まずは国内版の見積もり、さらに海外版でも発行される可能性があるとのことで、それぞれの見積もりを、とのことだった。これも初めて知ったことなんだけど、写真なんか1回渡したら好きに使ったらええがなくらいに思っていたところ、写真やイラストは使われるたびに使用料が発生するものらしい。だいたい2回目以降の使用量は初回の30%引きや半額程度というのが通常だそうだ。

というわけで写真家というわけでもないので相場なんか知らんかったのだけど、「図鑑 写真 料金」でググると時事通信の以下の料金表が見つかった。

時事通信 22000円(再利用70%) https://www.jijiphoto.jp/dpscripts/help_jp/charge.html

そこで、あ、そうか、新聞社の写真利用といっしょか、と思い大手新聞社の料金表を探してみたところ、以下の通りだった。

毎日新聞 16500円 https://photobank.mainichi.co.jp/view/service/price/
朝日新聞 22000円 https://photoarchives.asahi.com/rate.html
読売新聞 33000円 https://database.yomiuri.co.jp/shashinkan/charge/Shashinkantobira.html
共同通信 25000円 https://imagelink.kyodonews.jp/how_to_use 

というわけで、真ん中の22000円くらいが相場っぽいので22000円で、英文・電子版は半額の11000円の計33000円くらいが相場のようですね、と回答したところ、フォトエージェント業者の相場はもっと安いので、英語版電子版使用料も込みで10000円で、という返事が来た。一応フジツボ類の専門家としてこれまでの研究成果や複数の信頼できる資料に当たって同定の根拠まで確認したものである。信頼できる相手ならもともとこんなもんタダでくれてやってもいいくらいのつもりではいるのだけど、誰が撮ったかすら定かでないいいかげんな画像業者と同等と扱われちゃたまらん、専門知への敬意くらい見せやがれ、と当初提案した22000円と10000円の中間の16000円なら手を打とうを返事をした。「それでは今回はご縁がなかったということで…」という回答が来るんだろうなと思っていたのだけど、

『こちらの検討が不十分で,フォトストックサイトの写真と同様の金額をご提示してしまいましたこと,大変失礼いたしました。』

というお返事とともに、2回目の提案であった16000円での利用ということで同意を得ることができた。
(英語版・電子版込みだと33000円提示だったので21500円とすべきだったことに後で気付いた)

調査中に撮っただけのこんな写真は正直タダで使ってもらったって構わないっちゃ構わないのだけど、やなせたかしのタダ働きが若手クリエイターの待遇悪化に及ぼした影響のハナシは分野外の俺でも聞くものだ。そんなわけで研究者を代表とする専門知が安く買い叩かれないよう、今回自分なりに交渉してみた結果を参考までに放流する。今回はフォトエージェント業者よりは高く買ってもらえたが、それでもまだ新聞社・出版社の相場よりも安いものだ。毎日世に放たれては消えていく雑多な報道写真よりも評価が低いという事実は専門知への敬意や評価がまだ十分に認識されていないともいえる。今後もこのような機会があればきちんと交渉し、専門家が専門家として適切に評価されるようになってほしいと思う。

あともう一件、昨年NHK BSプレミアム『歴史発掘ミステリー 京都千年蔵「幕末奇譚 知を武器にかく闘えり」』というテレビ番組の制作で取材を受けたことがあった。こちらも最初から取材の謝礼のハナシは一切出ないまま進んでいたし、会社のCC室を通して業務として受けることを認められたので別にいいや、とタダのつもりで対応していたのだけど、番組放送後になってから少額ですが謝礼を…という連絡をいただいた。取材の申込と実際の取材は制作会社の方が対応してくれて、謝礼の申し入れについてはNHKのディレクターの方から番組放送後に直接郵送でいただいた。謝礼が出るなら出るで嬉しいことには変わりない。ただ、謝礼があるのならそこは最初から提示した方が取材を受ける側も専門知を軽視されているわけではないという合意をもって対応できるのではないかと思う。謝礼のハナシがない場合は専門知への敬意のなさを理由に取材を断る研究者もいるだろう(それを否定はしない)。ちなみに謝礼の申し入れの段階では「少額ですが」という具体的な金額は伏せてのことだった。5000円くらいはくれるのかな、程度に思っていたのだけど、実際に振り込まれてみるとその5倍ちょいであった。ある種の専門家枠とはいえ、シロートの出演料にもこれくらいは出してくれるんだな、といい意味で驚いた。

というわけで、冒頭のツイートにある『取材は無報酬が原則です。』などという原則は存在しないし、とりわけ専門家が持つ専門知にはきちんと対価を支払って敬意を示してほしいと思う。
posted by かめふじ at 12:24| Comment(0) | 漫録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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